エガちゃん、富士登山をする
つい最近、「エガちゃん」こと江頭2:50さんのYouTubeチャンネルで登録者250万人を目指し、富士登山する企画が行われていました。
当日は悪天候も重なり、登頂を断念し8合目で下山をする残念な結果となってしまいましたが、安全第一を選択された江頭さんは素晴らしかったと思います。
この動画を見て、昔に会社に入る前に富士登山をした記憶が蘇り、自戒の念も込めてブログに記したいと思います。
登場する主な人物はすべからくアホです。まただいぶ昔の話なので、記憶が盛られている可能性もあります(笑)
暇つぶしにご覧いただければと思います。
2007年某日 居酒屋にて
今から15年ほど前の話になります。
某会社に内定が決まり、内定したメンバで飲み会を行っている最中です。
バイクにテントを載せて、北海道を旅行するアクティブなA男の発言から始まります。
A男「俺さ、富士山登ったことなくて、富士山登ってみたいんだよね~」
当時私も富士山を登ったことがなく、今後同じ会社で働く同期と仲良くなる絶好の機会。
とても魅力的な提案に見えました。
飲み会のメンバは富士山に登ったことがない人が多く、酔いもありどんどん話が大きくなります。
B男「どうせなら御来光とか見たくない?」
この一言から大学生特有のノリから、男4人・女2人で山小屋に1泊し御来光を望むという青春イベントが決定しました。
昔の私、リア充じゃない?( *´艸`)
しかしアホしかいない青春イベントは、得てして地獄となる運命でした。。。
2007年7月某日 登山当日
11:00 東京駅集合
飲み会後、アクティブなA男により日程の調整や山小屋が予約が完了し、登山当日となりました。
その日は快晴。登山メンバは東京近郊に住んでおり、登山メンバの家の車を借りて静岡に向かうことになりました。
集合時間は東京駅に11時、楽しい旅行の始まりです。
メンバは一人以外富士登山が初めてのメンバ、またこれから会社の仲間になるということもあり、車の中のテンションは自然と高くなっていきました。
快調に東名高速を飛ばし、静岡県に入り富士山が見えてくると車内のテンションは最高潮!
みんな翌日の御来光のことしか頭にありません。
しかし地獄の予兆はすでに顕在化していました。
C女「なんか富士山の周りに雲多くない?」
ここで若干の嫌な予感が脳裏をかすめたもののアホ筆頭の私は
山小屋も予約しちゃったしなー
富士山着いたら、きっと大丈夫でしょ。
と能天気そのもの。
そのまま車を進めていきました。
13:00 富士山の麓のスーパーに到着
若干の不安も残しつつ、そこは花の大学生。テンションで不安を乗り越え、何とか麓まで到着。
天気予報は調べない面々ですが、「山小屋で何か買うと高い」みたいなにわか知識は持っています。
各々飲み物や山小屋で食べる夜食を購入することに。
ここでアホ筆頭タキワミは
山小屋で寿司とか最高じゃない?
とスーパーに並んだ寿司を購入!
一人地獄の前準備を着々と整えるのでした。
14:00 富士山 富士スバルライン5合目到着
麓のスーパーで食料も購入し、完璧な準備をする6人。
しかし5合目に近づくにつれ、霧が立ち込めてきました。
そうです。車から見えた雲に突入したのです(笑)
とはいえもうすぐ5合目、アホ筆頭のタキワミは
富士山だ、すげー!
くらいにしか思っていない始末。。。
この先に地獄が待っているなんて露ほども思っていません。
5合目の駐車場に到着すると、一面霧の中。
さすがのアホ6人にも焦りが見えてきます。
、
、、
、、、
「「「雨具持ってない!」」」
そうです。
アホはアホのままでした。
たった数時間で賢くなるはずありませんでした。
困り果てた6人は5合目のお土産屋さんに目を付けます。
そしてそこには人数分の雨がっぱが!
ラッキー。これで雨をしのげて登れるじゃん。
、
、、
、、、
はい、その通りです。
富士山のお土産屋さんに登山用の雨がっぱなどおかれているはずもありません。
100円ショップで売られている雨がっぱより若干上等な程度であり、5合目までバスできた観光客が突然の雨に買う程度のものだったのです。
しかし運よく(運悪く?)雨具が手に入ってしまったため、登山を続行するのでした。
14:30 5合目から登山開始
何はともあれ雨具をゲットした一行。
予約した本8合目の山小屋を目指します。
歩き始めは雨もそこまで強くなく、霧の中を歩いているような感覚。
当たり前ですね、雲の中なんですから( ´艸`)
とはいえ日差しもなく、1時間前後をかけて順調に6合目に到着しました。
15:30 6合目到着
あっさり着いたなー
山小屋は8合目だから、あと2時間くらいかー
思ったより富士山は楽勝だな( ´艸`)
はい、ここでも地獄ポイント。
登ったことのある方は分かるかと思いますが、6合目までは序の口。
本番はここからなのです。
しかしそんなことは知らない無知な大学生は、楽勝だと思い登り続けます。
ちなみに富士登山イメージはこんな感じです。
17:00 7合目到着
雲の中を歩いているので雨が強くなるというのもおかしいですが、登るたびに風が強くなり、道も険しくなり通常60分程度の道のりを90分くらいかかって登ります。
この時点でだいぶ疲弊しています。
それもそのはず
このころになると会話もなくなり、懇親のための登山という雰囲気ではなくなります。
しかしここまでの苦行はこれから起こる問題に比べれば、何も問題ないレベルでした。
… 7合目~8合目
このタイミングくらいから雨が下から降ってくるようになります。
前述のとおり雲の中なので、360度どこからでも雨が降ってくるのです。
そのため雨がっぱは役に立たず、全身ぐっしょりでどんどん体力を奪われていきます。
そして地獄が始まります。
完全に真っ暗になり、頼りは登山道に設置されたロープとなぜか持っていた小さい懐中電灯2つ。
このくらいからリアルに命の危険を感じ始めます。
しかし次が8合目、泊まるはずの山小屋です。
覚悟を決め、先頭タキワミと最後尾の1人が懐中電灯を持ち、全員がはぐれないように声を出しながら進みます。
なぜこんなところで決死隊をしているのか。ほんとに意味が分かりませんでした。
19:00 8合目到着
やっと山小屋が見えてきました。
6人全員はぐれることはなく、ちゃんと山小屋に着いた。
感極まって泣きそうになりました。
しかし富士山はそんな心もやすやすと折ってくるのです。
はい、ここからまた決死隊続行です。すでに降りるという選択肢はなくなっています。
助かるための登山。まさしく決死でした。
若干の休憩をはさみ、先頭最後尾をローテーションしながら小さい懐中電灯で進みます。
いつになったら山小屋に着くのか、、、
もう嫌だと叫びたい、、、
でも叫んだら全員の心が折れる、、、
そんな状況に疲弊したその時、、、
雨がやみ、霧が晴れ、目の前には満点の星空が!
街灯のない山の上。めちゃくちゃきれいな星空と地上に光る家の明かり。
全員が「すごい!綺麗!」と各々感傷に浸ります。
、
、、
、、、
まぁそんなすぐに霧が晴れるんですから、霧の中に戻るのも早いんですがね(-ω-;)ウーン
しかし一瞬でしたが、きれいな景色に6人の生気が少し戻ります。
登れば休める、ゴールまであと一つ。
徐々に6人の心が一つになっていく瞬間です。
しかしここで最大の難所が!
、
、、
、、、
ロープがない!
なぜ?どうして?道間違えた?
全員が混乱しています。
答えは簡単、蛇腹道の折り返し地点で少し先に続きのロープがありました。
しかしこのときは
- 雲の中
- 夜
- 明かりは小さい懐中電灯2つ
と役満級の条件の悪さ。
下手に動いてはぐれようものなら戻ってこられない可能性もある状況。
必死に目を凝らし、続きのロープの位置を探りあてました。
この時ばかりはさすがに死んだと思いました(笑)
そしてついに!
宿泊する山小屋に着いたのです(生還
21:00 本8合目山小屋到着
着いたときはちょっと泣いてました。
疲れたのと安心したのと、いろんな感情がごちゃ混ぜになっていたと思います。
しかしここで最後の地獄ポイントが!
「他の皆さんはもうお休みになられてますし、電気はつけられません。夕食を食べるならそちらで静かにお願いします。」
もうほんとに頭が上がりませんでした。
あーこの時間は非常識だったんだな。ほんとに悪いことしたな。と
そして食べるものといえば
さまざまな地獄ポイントを乗り越え、ご飯も終え、ようやく就寝できることに。
明日は御来光を拝む。そのために頑張ってきたんだ。
御来光が見えればこれもいい思い出になるはず。。。
3:00 ・・・
はい、富士山頂で御来光を拝むためには本来起きるぎりぎりの時間。
疲れ切った体でしたが、本来の目的のために目を覚ましました。
が、しかし!
7:00 山小屋を出る
2度寝から目覚めると相変わらず山小屋を打つ雨音。
全員が全員、目を合わせると苦笑い。
そして疲れ切った体に鞭をうち、山小屋を出ると
昨日より風強いやないかい!
若干行こうか迷った山頂も安全第一で断念し、みんなで帰ることにしました。
そしてもう2度と富士山には登らない決意を固めたのでした。
まとめ
駄文をここまで読んでいただきありがとうございます。
エガちゃんの動画を見て、記憶が蘇り書いてみましたが思ったより難しかったです。
ただ割と状況は酷似しており、動画の状況をスニーカー、半そで、短パンの大学生が登ってくと言ったシュールな状態になっていました。
このことから学んだ教訓は
- 下調べはしよう
- 天気予報は目的地のものを見よう
- 山は舐めないようにしよう
の3つです。
皆さんも富士山に登る際はしっかりと下調べ、準備をして登ってくださいね!
、
、、
、、、
タイトルが回収できてない?
実は言葉に出さなくても全員の心が一つになった瞬間が後から聞いたらありました。
それは、、、
『御来光のための出発時間、実は全員目を覚ましており、雨音を聞いてこれはだめだと2度寝した』とのこと。
以心伝心ってあるんですね(笑)
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